• 2026年5月15日
  • 2026年6月3日

帯状疱疹ワクチンとは? 65歳以上で定期接種が推奨される理由【池田市の内科クリニック】

帯状疱疹は、体の片側に赤い発疹や水ぶくれが帯状に現れ、強い痛みを伴う病気です。50歳以上で発症率が高くなり、80歳までに約3人に1人が発症すると報告されています。

「昔、水ぼうそうにかかっただけだから大丈夫」と思われる方も多いですが、帯状疱疹は子どもの頃に感染した水ぼうそうのウイルスが体の中に潜伏することが原因です。潜伏していたウイルスが、加齢や疲労、ストレス、病気などで免疫力が低下したときに再活性化して帯状疱疹を発症します。

特に高齢者や糖尿病の方では重症化しやすく、帯状疱疹後神経痛という長期間続く痛みを残すことがあるため、ワクチンによる予防が重要です。

2025年4月より、65歳以上の高齢者などを対象に、帯状疱疹ワクチンの定期接種が開始されました。


帯状疱疹とは?

帯状疱疹では、

  • ピリピリ・チクチクする痛み
  • 赤い発疹
  • 水ぶくれ
  • 発熱
  • 倦怠感

などの症状がみられます。

皮膚症状が治った後も痛みが残る「帯状疱疹後神経痛(PHN)」を発症することがあり、数か月から数年痛みが続く場合もあります。

また、顔や目の周囲に発症すると、

  • 顔面神経麻痺
  • 視力低下
  • 難聴

などの重い合併症を起こすこともあり、非常に注意が必要です。


帯状疱疹ワクチンが推奨される方

以下の方では、帯状疱疹ワクチン接種が推奨されます。

  • 50歳以上の方
  • 糖尿病のある方
  • がん治療中の方
  • 免疫力が低下しやすい方
  • 帯状疱疹になったことがある方
  • 帯状疱疹後神経痛を予防したい方

糖尿病の方では免疫機能が低下しやすく、帯状疱疹の発症リスクや重症化リスクが高いことが知られています。帯状疱疹は再発することがあり、多くの人は生涯で1回のみですが、複数回発症することがあります。


帯状疱疹ワクチン定期接種の対象となる方

以下の方では、帯状疱疹ワクチン定期接種の対象となります。

  • 65歳を迎える方
  • 60~64歳で対象となる方
  • 2025年度~2029年度までの5年間の経過措置として、その年度内に70、75、80、85、90、95、100歳となる方

定期接種希望者には、原則として全員接種を検討します。市から送付される接種券が必要ですのでご持参ください。


帯状疱疹にかかった後、ワクチンはいつ受ければよいですか?

帯状疱疹にかかった後は、一時的に免疫が高まるため、すぐにワクチンを接種しなくても一定期間は再発リスクが低いと考えられています。

一方で、帯状疱疹罹患後6~12か月で接種した群と、1~5年後に接種した群を比較した研究では、ワクチンによる免疫応答はおおむね同程度であったことが報告されています。

このため、「数年間待たないと十分な効果が得られない」ということはありません。

現在主に使用されているシングリックス(組換え帯状疱疹ワクチン)では、帯状疱疹発症後の明確な待機期間は定められていません。

一般的には、

  • 発疹が治癒している
  • 痛みや炎症などの急性症状が落ち着いている

ことを確認したうえで接種を検討します。

当院では帯状疱疹の症状が落ち着いた後、概ね6か月以降を一つの目安としてご案内しています。

高齢の方や免疫機能の低下がある方、再発を強く心配される方では、早い時期の接種を検討しますが、接種時期については年齢や基礎疾患、ワクチン効果の持続期間を踏まえて検討しますので、お気軽にご相談ください。


帯状疱疹ワクチンの種類

現在、帯状疱疹ワクチンには、

  • 生ワクチン「ビケン」
  • 不活化ワクチン「シングリックス」

の2種類があります。

当院では、予防効果と持続性を重視する場合は「シングリックス」を推奨しています。


生ワクチン「ビケン」について

ビケンは1回接種で済み、費用を抑えられることが特徴です。

一方で、予防効果や持続期間はシングリックスよりやや低いとされています。

特徴

  • 皮下に1回接種
  • 効果持続は約5年程度
  • 費用が比較的安い

注意点

生ワクチンのため、

  • 免疫抑制薬を使用中の方
  • 抗がん剤治療中の方
  • 免疫機能が低下している方

には接種できません。

他の注射生ワクチン(麻疹、風疹など)を接種した場合は、27日間以上の間隔をあける必要があります。

またご高齢の方では免疫がつきにくいことがあります。加齢により細胞性免疫(帯状疱疹の予防に重要な免疫機能)が低下するため、生ワクチンでは十分な免疫が得られにくくなるためです。

費用

  • 池田市定期接種:4500円
  • 任意接種:8800円

不活化ワクチン「シングリックス」について

シングリックスは非常に高い予防効果が特徴で、現在は帯状疱疹ワクチンとして一般的に推奨されています。

50歳以上では90%以上の高い予防効果があり、10年後でも効果が持続すると報告されています。

特徴

  • 筋肉内に2回接種
  • 高い予防効果
  • 長期間効果が持続
  • 免疫が低下している方にも接種可能
  • 高齢者でも高い予防効果が期待できる

接種回数

2か月以上間隔をあけて、合計2回接種します。

副反応

筋肉注射のため、

  • 接種部位の痛み
  • 腫れ
  • 発熱
  • 倦怠感
  • 頭痛

などが比較的多くみられますが、多くは数日以内に改善します。

費用

  • 池田市定期接種:1回11000円
  • 任意接種:1回22000円

帯状疱疹ワクチンはどちらを選べばいい?

シングリックスがおすすめの方

  • 予防効果を重視したい
  • 長く効果を持続させたい
  • 糖尿病など基礎疾患がある
  • 帯状疱疹後神経痛を予防したい

ビケンがおすすめの方

  • 費用を抑えたい
  • 1回接種で済ませたい
  • 副反応をできるだけ少なくしたい

池田市で帯状疱疹ワクチン接種をご希望の方へ

高齢者の定期接種には、市から送付される接種券が必要です。

当院では、

  • 生ワクチン「ビケン」
  • 不活化ワクチン「シングリックス」

の両方に対応しています。

「どちらを選べばよいかわからない」
「糖尿病があるが接種した方がよい?」
「以前帯状疱疹になったことがあるがワクチンは必要?」

など、お気軽にご相談ください。

帯状疱疹は加齢とともに誰でも発症する可能性がある病気です。特に65歳以上の方や、50歳以上で基礎疾患のある方では、重症化や後遺症予防のため、早めのワクチン接種をお勧めしています。

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